ちょっとツッこんだ 歯のはなし

皆さんの中に、「一度治療しているのだから、この歯は二度と虫歯にならない。」と思っている人はいませんか?今月と来月は、この落とし穴についてお話ししましょう。

10月号

 

 

一度治療した歯は悪くならないか? -虫歯治療編-  -虫歯治療編-

    

   

 突然ですが、“虫歯”とはどういう状態のことかご存知でしょうか?

 虫歯とは、歯に残った食べかすが酸を作り、歯の表面を溶かしていくことです。
 この条件でいけば、治療済み・治療していないにかかわらず、歯みがきがきちんとできていなければ金属以外の部分は、もれなく虫歯になりうることがお分かりいただけると思います。ただ、一度神経を取っていれば、中がどんなに悪くなっていても痛みは感じませんから、よほど悪くなるまで虫歯に気がつかないこともしばしばです。

 では、「削って全部金属で覆ってある歯なら大丈夫か?」ということになりますが、これも答えはNOです。なぜなら歯を支える歯ぐきも変化しているからです。治療を行い、かぶせた時点で歯ぐきの少し下まできちんとかぶせられていたとしても、日々の歯みがきを怠り、歯槽膿漏で歯ぐきが下がると、自分の歯の部分が歯ぐきの上にひょっこり顔を出します。もともとは歯ぐきで保護されているはずのこの部分は(セメント質といいます。)エナメル質ほど硬さがなく、何倍も虫歯になりやすいものです。

 事実、当院に治療にお越しのお年寄りのほとんどが、下がった歯ぐきの部分に虫歯を作り、再治療をする羽目になっているのです。
 一生自分の歯で、とまでは言いませんが、せめて
80歳で20本の歯を残せるようにしたいものです。その為にも食べたらすぐ歯みがき。(うがいしただけで歯の汚れは落ちませんよ。)これは基本中の基本です。

11月号は、「一度治療した歯は悪くならないか?
その2 -歯槽膿漏編- をお送りしましょう。

院長の吉田です。

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