顎関節症の治療を考える時、頭の位置及び体の姿勢を考慮する必要があると考えます。
骨格を正しく保持するには正常な筋肉の働きが必要となり、また患者自身の心理状態が大きく作用します。そして無意識に行なう体の使い方も大きな要素となります。
しかしながら、現在の歯科治療のおいては十分に考慮されているとは言えません。
ある大学では認知行動療法でTCHを自覚して顎関節に負担を減少することで治療が進められていますが、人は生きる為に食事を摂取しなければならないし、ストレス下で歯を食いしばってストレスに耐えようとします。即ち生きるということがストレスとなります。(ストレスの本来の定義では体に負担が加わる)
人はある行動を起こす時一連の筋肉の動きがスム−ズに働く必要があります。ある国立大学の研究により洋服を着替える時最初に働く筋肉は腕ではなく足の筋肉であるということが判明したそうです。1990年代に初めてスリ−インワン・コンセプツ®に出会った時には この概念を既に持っていましたし、より深く理解していたと考えます。自分自身を深く理解することは 健康でより良い人生を過ごす為に重要なことではないでしょうか。
ですから、ストレス下における患者自身の気づきにスリ−インワン・コンセプツ®は 大きな助けとなると考えます。
そして歯科医として 歯が噛み合う状態で 顎関節に病的な負担とならない咬合を、また ストレスにより耐えられる咬合を 再構成することが本来の
治療と考えます。
|