吉田ちゃんのウソのようなホントの話


かみ合わせを良くする為に
かぶせたら、体調が思わしくなくなったEさんの場合......。



  

6月号

 

 


 

 

頭が〜どよ〜ん..... (T T)



 Eさんは、前歯の並びを良くするために、ある時、上の前歯を4本
   削ってかぶせる治療を行ないました。    


 ところが、その後、頭が締めつけられるような不快感や、原因不明
   の腰痛に悩まされるように なってしまいました。

 また、歯をかぶせた後、歯を横にずらした時に違和感があるので
   歯科医院で相談したところ、前歯ではなく、下の臼歯を削るという、
   かみ合わせの調整も 行なわれました。




 


 Eさんが当院に来院された時、かぶせた前歯4本が全てつなげられている状態でした。応急的に、各歯の動きを回復させる為、一本一本を切り離しました。すると、『頭の締めつけられるような不快調子が良くなりました。感』が楽になったとおっしゃっていました。もちろん、その後、上の前歯や削られた下の歯を、身体に合うようにかぶせ直した事は 言うまでもありません。
   

 余談ですが、右上の犬歯を治療中、夜 急な腹痛に襲われたEさんは、救急病院を受診しました。胃穿孔(胃に穴があいているよう)なので、緊急オペをしようと言われましたが、「何か身体のトラブルが起きるとしたら、この治療中の歯が原因かもしれません。」と当院で言われていた為、とりあえず、治療中の歯の根元の歯ぐきをマッサージする事にしました。すると、2時間程して痛みはおさまったのです。その後もEさんは、お腹の手術は行なっていません。
          




歯の歯冠と歯根 歯は一見、無造作に並んでいるように見えますが、一本一本が細かく それぞれの動きをしています。噛んだ時に、その力が歯冠から歯根を通って下は下顎骨・上は頭蓋骨の骨格に送られます。上顎歯列と頭蓋骨
 送られた側の頭蓋骨を見ると右の写真でもわかるように それぞれ骨のパーツが分かれていて、上顎骨は左右に分かれています。健康な人は、これらの骨が脳脊髄液の増加・減少の水圧システムの作用で ほんのわずかな動き方をしています。各々違った動き方をしていますが、骨(前頭骨・側頭骨・後頭骨・上顎骨のつながりがバランスよく、調和しています。

 Eさんは、前歯4本つながったものをかぶせられていました。これがつながると上顎骨の動きが遮断されてしまい、外に広がる方の運動が止まってしまいます。Eさんは、これが引き金になって 頭蓋骨の調和がとれなくなったのでしょう。そして、頭部に不快感を感じるようになったのです。

 Eさんのように、かぶせ直しをし 噛み合わせが変化しただけで身体に異常をきたすのですから、歯列矯正などのように 歯の位置を動かす治療をして、顎関節症を引き起こすことは容易に考えられる事です。

   

 
 

 

 

キングです

  見栄えをよくする治療が、その人の身体にとって 院長の吉田です
  本当に合ったものかどうか、また 治療が引き起
  こすリスクなどについて、治療を行なう歯科医に
  よく相談してみる事が必要です。 もし、満足な
  返答が得られないのなら、“治療には踏み切ら
  ない” それが、『顎関節症』を防ぐ最も簡単な方
  法であると言えなくもないでしょう。

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