ちょっとツッこんだ 歯のはなし

 最近では、歯みがき粉などでも《フッ素配合》という肩書きが増えてきましたが、その一方で《フッ素》に対して抵抗のある人もいるようです。今月はフッ素は本当のところ身体によいのか悪いのかというお話です。

9月号

 

 

フッ素の効能  

    

   

 歯は、歯ぐきから顔をのぞかせて1〜2年程は虫歯になりやすいものです。これは歯の表面のエナメル質がまだ完全に出来上がっておらず、生えるにしたがって完成していくからです。
 このような時期に、ごく薄いフッ素を歯に塗ったり、フッ素入りの歯みがき粉などでブラッシングしたりすると、初期虫歯の進行を止め しかも虫歯を治してしまう(再石灰化を促す)ことがわかっています。そればかりか、唾液中に少量のフッ素イオンがあると歯の表面を保護してくれますし、歯の材料ともいえるリンやカルシウムにも働きかけて、虫歯になりにくい歯質を作ります。
 このように歯にとって良い働きをするフッ素ですが、問題が1つ。濃いフッ素を摂取したり、薄くとも長年にわたってとりつづけたりすると、逆に歯に対して悪さをします。
 以前、地下水の豊富な地区で、わき水を長年飲み続けた人の中に※斑状歯(はんじょうし)になる子供が多数でたことがありました。その後の調査で、わき水の中に多量のフッ素が含まれていたことがわかり、思わぬフッ素の害が広く知られることとなったのです。外国では水道水に、フッ素が当たり前のように入れられていますが、日本ではこのフッ素のもたらした害に神経質な方もあり、計画はされたものの残念ながら実現しませんでした。
 フッ素は、もともと人間の身体の中にもある物質です。用量を守れば人間の身体に悪影響を及ぼすことはありません。近年、学校などが独自にフッ素による洗口を行った結果、虫歯が減少したとの報告がありました。しかし反面、「虫歯になりにくいのなら、みがかなくても大丈夫。」という考えの子供たちも増え、逆に※歯肉炎の増加を招いてしまいました。
 歯を支えているのは歯ぐきです。どちらかが1つでも欠けていれば、健康な歯とはいえません。さてあなたはこれらの真実から、何を選び取りますか?

  斑状歯…エナメル質の透明感が失われた白っぽい歯のこと。
         ひどい場合は、エナメル質自体が形成されないケースも。
         もちろん虫歯になるリスクが高い。

  歯周炎…子供によく見られる、歯みがき不足による歯ぐきの腫れのこと。
         ひどくなると歯周炎(歯槽膿漏)になる。

9月号は、「一度治療した歯は虫歯にならない?」に
ついてお話しましょう。        

院長の吉田です。

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