ちょっとツッこんだ 歯のはなし

 噛み合わせの悪さ=歯並びの悪さと思っていませんか?しかし一見キレイな歯並びでも、それがその人の身体にとって適切な噛み合わせでない場合も多々あります。
 今回は噛み合わせと身体のひずみについてお話ししましょう。

2月号

 

 

   

 歯は、上であれ下であれ、骨から生えてきます。噛むと直接その力が骨に加わってきますので、歯の異常が骨のズレなどとして表に現れます。
 例えば歯の治療などにより、片側の歯の高さが低かったとしましょう。この状態で噛み続けていると、低い側に首が傾く事になります。
 さて、人間の身体はよく出来たもので、体の傾きやズレを全体で修正していきます。この結果、首が傾いた側の肩を上にあげるようになるでしょう。これによって崩れた上半身の傾きのバランスを取るために、更に反対側の腰の位置を上にずらしていくのです。こうして全身が慢性的にひずんでしまいます。始末の悪い事に、このズレは本人が自覚できるスピードで進行するのではありません。身体に負担のかからないように、徐々に進行していくので、よほどひどいズレでないかぎりは自覚する事はないでしょう。
 しかし、仮に身体がズレていたとしても、それが身体の許容範囲なら全く問題はありません。(ほとんどの方がこの中に入ります。)ですが加齢に伴う筋力の衰えにより、ひずみの度合いがひどくなってくれば、当然この範囲をはずれて痛みが出てくるのは必至です。
 こんな時に痛みが出ている腰や肩に処置をしたとしても、良くて一時的な症状の緩和が関の山。根本治療の為には、歯の左右の高さをそろえるしかありません。

 もしあなたが長い間腰痛や肩こりに悩まされていて、治療に通ってもなかなか良くならないとしたら、噛み合わせがよくないのかもしれませんね。

来月号では、奥歯の高さが異常であった場合の
身体のズレについてお話しします。

院長の吉田です。

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