知っておくとトクする 歯のはなし

 

   

       ふ〜ん。

今月号も、先月に引き続き親知らずについてお話しましょう。

9月号

 

 

  

うん、うん、うん、うん・・・・・   ブン、ブン、ブン、ブン !!   きょろっ、きょろっ、きょろっ、きょろっ !!   Go !! Go !!  Go !!  Go !!  

親知らずは必ず抜歯しなければならないというものではありませんが、それにはいくつかの条件をクリアしている必要があります。まず、

      ・ まっすぐ生え、反対側の歯としっかり噛み合っている。
      ・ 歯ブラシできれいに磨く事ができ、歯を支え、歯槽膿漏を防ぐ
        歯ぐき(付着歯肉)がある。

 もし、この条件のうちのどちらかでも当てはまらないのであれば、遅かれ早かれ抜歯することになるでしょう。

 さて、抜歯となると、「どうやって抜くのか?」が気になるところです。お口の中は、道具を使わなければ自分では見ることはできませんので、不安をあおりがちです。レントゲン写真に写ったあなたの親知らずが、大体まっすぐ生えている、またはナナメを向いていても、顎の骨が歯にそれほどかぶっていない状態ならば、出口を作ることで、思ったより簡単に抜くことができるでしょう。歯ぐきが腫れていなければ、傷口もさほど傷まず、治っていくはずです。


タービンで(1)を削りを取り、(2)を削って真ん中を取り、右の根の部分を抜き出します。
    

 ところが親知らずが真横を向いて、完全に歯ぐきに埋まっている場合は、そうはいきません。このようなときには出口を作り、歯を細かく切ります。こうすると、傷口も小さくてすみますし、何より顎の骨に与えるダメージが少なくてすみます。
 仮に歯を切ることなく、そのままの形で抜こうとすれば、歯の周りの骨まで取り除かなければならないでしょう。この骨をとってしまう、ということは、人工的に骨折した状態にしてしまうということです。
 歯を抜くのは怖いかもしれませんが、抜く時期と方法が適切であれば、それほど腫れませんし、最近ではよく効く抗生物質もありますので、心配はいりません。むしろ腫れた状態のまま噛み続けて、噛み合わせがおかしくなったり、また痛いのを我慢してずっと腫れたままの状態が続くほうが、身体に大きな負担をかけます。

(特別な例として、親知らずの前の歯を抜歯しなければならなくなった場合、親知らずを残し、ブリッジや入れ歯の土台にすることもあります。また、顎の骨に完全に埋まっていて、抜くために前の永久歯にまで影響を及ぼす可能性のある親知らずは、経過観察が必要です。)
  歯は、「痛くなければ大丈夫。」ではないということを、覚えておいていただきたいと思います。

院長の吉田です。

10月号では、虫歯と並ぶ二大歯科疾患「歯槽膿漏」についてお話しましょう。

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