ちょっとツッこんだ 歯のはなし

 

   

       ふ〜ん。

うん !! うん !! うん !!   Go !! Go !!  Go !!  Go !!  きょろっ、きょろっ、きょろっ、きょろっ !!  わぁ〜い !! わぁ〜い !! わぁ〜い !!

4月号

 

 

痛みのシグナルをほおっておくと・・・  

    

   

 “痛み”って、嫌なものですね。
 歯の痛みはもちろん、身体のどの部分の痛みであっても、あると憂鬱になります。
 ところがこの“痛み”、私たちが生きていく上で 必要なものであるとしたら、どうでしょうか? 例えば、歯の痛みについて。歯が痛ければ、そこに何らかの異常があるとわかります。舌で触って何か穴のようなものがあれば、どれだけ歯医者嫌いの人でも、治療を始めるきっかけにはなるはずです。もし、そこに何の異常も見られなくとも、“痛み”というサインがあれば、その原因を取り除いて楽になりたいと思うのは、当然のことです。
 また、腹痛などではより深刻でしょう。内臓は目で見て確認することはできませんから、(健康診断などの検査は除いて)痛みなくして異常に気付くことは、まずないといっても過言ではありません。
 もし、この“痛み”をまったく感じないとしたら、どういうことが起こるでしょうか。ケガをしても、痛みがなければ血管を閉じる作用がうまく働かず、なかなか出血が止まりません。
 また、体の中に異常があっても、痛くなければわかりません。死に至るような病なら、ある日突然症状が悪化して、最悪の事態を招くことがあるかもしれません。
 歯の痛みだってそうです。虫歯も、痛くなければ殆どの人は問題にしないでしょう。多少噛みにくくなったな、程度しか考えず、そのままにしておいても、痛くなければへっちゃらかもしれませんね。それが、身体にどんな悪影響を及ぼすのかを知らなければ、人間は何だってやってしまいがちです。
 しかし、ひどい虫歯をそのままにしておくと、痛みはなくとも寝の先の腫れは残ったままです。毎日、食事のときだけでなく、唾液を飲み込むたびに、膿みを体の中にばら撒くことになるのです。こんなことをしていては、身体にいいわけありませんね。
 さらに、歯なくして噛もうとすれば、食べ物を丸呑みするしかありません。胃腸障害を起こし、ひいては栄養をうまく体の中に取り込むことができなくて、全身を弱らせていくでしょう。
 世界には、この“痛み”を感じる神経を持たない人がいるそうです。そしてそういう方は、みな一様に短命であるとか。

 ありがたくない“痛み”ですが、身体の注意信号として、しっかり受け止めたほうがよいのではないでしょうか。

5月号では、
知っているようで知らない「舌の働き」について
お話しします

院長の吉田です。

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