ちょっとツッこんだ 歯のはなし

早くも12月。今年最後のこのコーナーは
今話題の最新治療インプラントについてお話していこうと思います。しばらくお付き合い下さい。

12月号

 

 

最新治療インプラントに欠点はないのか?  

    

   

 虫歯であれ歯槽膿漏であれ、歯が抜けてしまうと、もちろん食べ物が噛みにくくなります。一本二本なら、何とかそのまま食べることができるかもしれませんが、それも最初のうちだけです。そのうち他の残った歯に負担がかかって、グラつく歯が増える事にもなりかねません。それを防ぐのが、入れ歯やブリッジなどのもの。

 しかしブリッジにするには歯を削らねばならず、歯医者嫌いの方にはちょっと勇気のいる治療法です。それ以上に、入ればなんて年寄りくさいし、邪魔くさい!と思うのも道理。そんな方のために、このインプラントという治療方法が考え出されました。

 入れ歯は歯ぐきの上に乗せて使う物ですから、噛めばもれなく沈み、自分の歯の一割ほども噛めれば「よく噛める入れ歯」ということになるそうです。ところが、インプラントは「歯がなくなっても、元のように噛むことができる。」と言ううたい文句を掲げ、究極の歯科治療というイメージを前面に打ち出しています。

 問題なのは、この夢の治療方法にデメリットはないのか?というところにあります。ご存知のようにインプラントは、歯ぐきの下にある歯槽骨(顎などの骨)に外科的方法で穴をあけ、そこに金属の芯を埋め込みます。歯を削る・抜くという、歯科の処置に抵抗のある方には、まずこのやり方での治療は不可能に近いのではないでしょうか。

 また、歯槽膿漏の問題も無視することは出来ません。ご存知のように、人間の身体は、もともと自分の中にないものとなじむことはありません。臓器の移植でも、移植されたものが拒絶反応なく、患者さんの身体で動くことはまずありません。従って歯ぐきの中に埋め込まれた金属と骨が馴染んでくっつくことはないのです。

 そういった理由から、歯槽骨と金属の芯とのすき間に少しずつ食べかすがたまり、結果自分の歯よりも数倍歯槽膿漏になりやすいのです。(骨の吸収に関してみてみると、普通の歯に比べて2〜3倍吸収されやすいそうです。)

  自分の歯でも歯槽膿漏になって、歯が抜けてしまうのです。人工のものが何の問題もなく長く使えるとは、考えないほうが懸命だと思いませんか?

 「歯が悪くなっても、インプラントをすれば元通りになるのだから。」なんて考え方は、今のところ早計だといって過言はないでしょう。

来年度は、インプラントと噛み合わせの問題から
始めようと思います。
では少し早いですが、皆さんよいお年を。

院長の吉田です。

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