最近CMなどで時々耳にすることがある言葉にプラークがあります。これは、歯の表面につくねばねばした物質で、虫歯を作る菌ミュータンス菌のかたまりです。このプラーク1mgの中に、なんと1億ものいろんな菌が隠れているとか。
虫歯がいやなら、このプラークを取り除いてお口の中をいつも清潔にしておかなければなりません。しかし食べかすは、いくら気をつけて食事をしたとしても、お口のどこかにくっついているものです。こういう理由で「食べたらすぐみがく」ということを習慣づけておくことが大切なのです。
さて、ここで問題です。「お口の中で一番みがきにくい場所とはどこでしょう?」
(1) 前歯
(2) 奥歯
(3) 歯の裏側
(4) 歯と歯とのスキ間
なんと、当院での答えは@なのです。
全国的にこの傾向があるか、というと疑問ではありますが、俗に言う虫歯の紙を学校からもらってくる小学生のほとんどが、歯肉炎の項目にもチェックが見られました。つまりみがき残しがあるために虫歯になり、歯ぐきに近いところにみがき残しがあると、そこが歯肉炎になりやすいということです。
当院では、もちろん虫歯があれば治療をおこない、歯肉炎であれば歯ぐきの掃除をします。でも、よく考えてみて下さい。虫歯の紙に歯科医の治療済み証明をしてもらい、学校にそれを提出すれば終わりではないのです。いくら治療をしても、虫歯や歯肉炎になる歯みがきの仕方を続けていれば、何年もすればまた同じ場所に虫歯ができると考えた方がいいでしょう。特に前歯は、よく見える場所だからみがきやすいだろうと考えるのは間違いで、痛いと唇でガードするために、よくみがき残しが発生します。キレイにみがこうと力を入れれば入れるほど痛いので、この傾向に拍車をかけているものと思われます。
この部分のみがき残しをなくすためには、歯ぐきも一緒にみがくつもりでみがく事です。特に小さなお子さんの場合、時々大人がみがき具合をチェックするのがいいでしょう。そして、残っているところがあれば、大人がみがいてあげるのではなく、まずお子さんに確認してもらいましょう。大人が仕上げみがきをするよりも、自分でみがけるようになったほうがいいですよ。もちろん、当院でも歯みがき指導を行っていますので、お気軽にご相談ください。
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