ちょっとツッこんだ 歯のはなし

 秋もずいぶん深まってきましたね。さて、秋といえば食欲ももちろんですが、スポーツも盛んに行われる季節。今回は予定を変更して、スポーツと子どもの歯についてお話ししましょう。

11月号

 

 

〈シリーズ・子供の歯〉 そのC 「スポーツと子供の歯」

   

 卓球にしろゴルフにしろ、今活躍している選手が、子どもの頃からそのスポーツをやり始めたという事実もあり、子どもに小さな頃からスポーツを、と考える親御さんも多いと思います。しかしそのスポーツが何であれ、身体の成長に伴う変化を考えに入れておかないと、子どもの将来に大きな影響を及ぼす可能性がある、ということを知って、見守る事が重要です。

 歯医者の視点から申し上げますと、永久歯交換の時期、特に犬歯から小臼歯の二本(前から数えて345番目の歯)が生え変わるころ、噛み合わせが一時的に不安定になり、脊柱側弯(せきちゅうそくわん・背骨がゆがむこと。)を起こす子どもがいます。

 この背骨は皆さんもご存知の通り、いわば人間の芯で、家に例えるなら大黒柱に相当します。背骨の中には脳から伸びる神経の束が入っていますから、骨がずれ、神経の束が圧迫された状態で激しく身体を動かすことは、より身体に負担をかけることになります。また、曲がった背骨により、歪んで身体のバランスを取った状態のまま、身体を同じ方向ばかりにねじることを続けていると、身体がねじれた状態のまま成長する事にもなりかねません。

 幸いにして、その後身体の成長が大きく阻害されなかったとしても、不自然な状態で覚えた身体の動きが、成長後の身体に合っていないことが多く、むしろバランスを崩してしまう場合もあるでしょう。

 好きでやっているスポーツですから、過度の練習で身体のバランスを崩してしまうことのないよう、指導していくことが大切です。

来月号では、スポーツと噛み合わせの問題を
具体的にお話しすることにします。
巷ではインフルエンザが流行っていますので、
皆さん体調にはくれぐれもご注意のほどを。

院長の吉田です。

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