歯の質を強くするためには、歯が生えてくる前、すなわち歯になるもとが作られている時期に、歯にとって良質の栄養素が十分にあればいいわけです。では、歯が作られている頃とは、いったいいつ頃なのでしょうか?
乳歯では、お母さんのお腹にいる頃(およそ妊娠4ヶ月〜6ヶ月くらい)には、歯が作られはじめます。この乳歯に関しては、早い子なら生まれて半年ほどで生えてきますので、お母さんのお腹にいる頃にでき始めているといわれても、納得しやすいかもしれませんね。
では、永久歯はどうでしょうか。生えてくるのが小学生の頃ですから、「乳歯が生え揃って、自分で食事ができるようになったときに、栄養のバランスが取れた食生活をしていたら、大丈夫。」なんて考えてはいませんか?
なんと永久歯は、最も早く生える歯で、生まれたときにはもうすでにでき始めているのです。すなわち、歯の丈夫な子どもに育てるためには、赤ちゃんがお腹にいる頃に、お母さんがバランスのとれた食事を取る必要があるわけです。
このとき、お母さんに虫歯があって、食物がよく噛めなかったり、食物の好き嫌いが多かったりすることは、明らかに赤ちゃんにとってマイナスです。お母さんの健康は、すなわち子どもの健康でもあるのですから。
それでは、歯が生えた後に歯質を強化する方法はないのでしょうか?
そんなことはありませんよ。一番有効なのは、フッ素による強化です。歯科医院でフッ素を塗ってもらうのが確実ですが、フッ素の味が嫌い⇒虫歯になっても歯医者に行かない。という図式を作らないためにも、まずはフッ素入り歯磨きになれてもらう事から始めましょう。
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