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吉田ちゃんのひとりごと −4− 

 私事ですが、5月の後半頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラル・バイオダイナミクス)のトレーニングを受講しました。いや〜、クラニオすごいですねぇ。

 というのも、去年の1月に事故に遭い、以来ずっと身体の痛みに悩まされていたのですが、このトレーニングにより痛みが軽減するのを実感できました。この頭蓋仙骨療法、身体が本来持っている治癒力が、身体のズレや他の何らかの理由でとどこおり、不調を引き起こしている部分をほんの5グラムほどの力で修正していきます。もちろん5グラムほどの刺激ですから、目に見えて姿勢が変わったり、さわって骨の位置の変化が感じられたりするというものではありません。しかし、適切な刺激であれば、ほんのわずかな力で身体は治癒力を回復させ、みずからズレを治していくことができるものだと、改めて認識した次第です。 

 さて、この頭蓋仙骨療法のトレーニング中のこと。何人かの方からインプラント治療についての相談を受けました。皆さんご存知の通り、インプラントとは金属製の人工歯根と呼ばれるものを、歯ぐきに埋め込む治療です。歯がなくなった方でも入れ歯にしなくていい、というので、最新の画期的な治療と思われがちですが、この考え方は大昔の文明でも行われていたようで、人間の考える事は今も昔もあまり変わりばえはしないものだということですね。

それはさておき、歯科治療に関して先進国であるアメリカにおいて、インプラントのファーストチョイスをあげてみますと、
「両隣の歯が虫歯になっていない天然歯であって、失った歯が1本である。」ということです。残念ながら日本でのインプラントは、「入れ歯を入れずに噛むためのもの。」つまり数本のなくなった歯を補うため、インプラントする例がほとんどです。ひどい場合には、総入れ歯の方にインプラントをして、ブリッジによる噛みあわせを作り上げているケースもあるようです。

 しかし、こういう治療を行っている歯科医のほとんどが、筋反射などの【患者さんの身体の情報】を取る方法も知らず、いわば治療サイドの思い込みや不十分な理論に基づいて治療を行っているのが現状です。インプラント治療を行ったあげく、治療後半年で寝たきりになったねんりんピックの選手や、不眠を訴える方もいました。ですが患者さん側も、治療後すぐに不調が出た場合であっても、その症状が歯科治療によってもたらされたとは思いません。ましてや、症状が何年もたって出てきた場合はなおさらです。歯の噛みあわせが身体全身に影響を及ぼすことを知っている患者さんが、一体どれだけいる事でしょうか。

 歯の根を介して頭蓋骨に加わる力が、どれほど頭蓋骨個々のに動きを影響するのかを知っているセミナー受講者でさえ、インプラントの怖さを認識している方は皆無に等しいと言わざるをえません。ほんの5グラムほどの力で動く頭蓋骨に、体重ほどの強い力で適切でない方向に力が加えられたとしたら???

想像するだけで恐ろしい事です。頭蓋骨の変形が脳を圧迫し、結果として正常な判断ができなくなったとしたら???不適切な咬合が、昨今の信じがたい凶悪犯罪の増加の一因になっているのでは、と勘ぐりたくなります。

 話を元に戻しましょう。

 このインプラントに関してですが、数年前にある大学のインプラント科の助教授と会う機会に恵まれた折、人工歯根を介して頭蓋骨ないし下顎骨に伝わる力の方向と、骨の動きに対する問題点について質問しました。しかし残念ながら満足できる答えはいただけませんでした。実際にインプラントする人工歯根を作っている、世界的に最大といわれているメーカーにも問い合わせましたが、こちらからは返答すらない現状です。

 このような事実を、一体どれだけの方が知っているのでしょうか?

「歯を失ったら、同じようなものをその部分に作っておけばいい。」のではありません。

 それから、いまや世界的に【頭蓋骨は動いている】というのが通説です。しかし、日本ではまだその事実を踏まえた上で治療を行う医者は、皆無に等しいのです。頭蓋骨は動かないものだ、という事を前提とした咬合論は、果たして充分なのでしょうか?

 歯の治療によって手足がしびれたり、全身の倦怠感などが起こったりする、ということをいまだに認めようとしない補綴科の教授や、自分の著書についての説明ができない矯正の教授たちが牛耳る日本の歯科業界。このままでは歯の治療によってどんどん不健康な人たちが増えてもおかしくはありません。

 治療を行っていて、自分の咬合論では完治しない患者さんを診たことのある歯科医の方、せめて筋反射をとる方法を勉強しませんか?世界には日本の歯科医学の分野では説明できなくても、ほかの医学の分野では充分に説明できる事があります。今のままの治療を行っていれば、そう遠くないうちに治療に行きづまることは間違いないでしょう。

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