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吉田ちゃんのひとりごと −8−

 ついこの間のことです。

医療に関する話題を、芸能人と医者で対談する形式の番組で、歯に詰めた金属による金属アレルギーで髪の毛が抜けたということが扱われておりました。

 これは、アクセサリーにもよく使われているニッケルによるアレルギーで、この歯の詰め物を除去すると、また髪の毛が生えてきたというものでした。髪の毛が抜けたのは結婚前の女性で、皮膚科を受診してもよくならず、外へ出るのも億劫になって常にニット帽をかぶっていたとのこと。こういう症状を引き起こしていたのが、歯科の治療だったという事実は変えることはできません。しかし、私が声を大にして言いたいのは、このような報道をされると、歯につめる金属全てが悪者にされてしまいかねない、ということです。

 ぶっちゃけた話、現在の保険治療で歯につめることを認められている金属は、ニッケルだけではありません。おもに乳歯に用いる銀合金、ニッケル、そして主流になっているのが金を12%含むパラジウム合金です。ニッケルでも、ピンからキリまであります。しかし、このニッケルは歯のエナメル質に比べ格段に固いので、顎にはよくありません。靴底に金属を張ってアスファルトの上を歩くようなものです。そういった観点から、一般的にパラジウム合金が使われるのですけれど、ご存知のように携帯電話の基盤にこの金属が使われているため、金属自体の値段が急上昇。歯科医はいつもこの金属の値段に頭を抱えています。

 話を元に戻しますと、歯につめる金属の全てが、アレルギーを引き起こすものではないということです。【金属がアレルギーを引き起こしていた。その金属をはずすと治った。】

これでは、歯を治療するときに【元の歯と同じような形に修復できる】といった金属の良いところを無視し、金属でない【白い詰め物】が良いのだ、と誤解されかねません。【白い詰め物】は、歯に比べて格段に軟らかく、歯に元々ある溝が作れないので、噛む効率を悪化させ、ものを噛むのに余分な力を必要とするので結果顎を悪くします。それからもっと怖いのが、この【白い詰め物】には環境ホルモンが含まれているということです。

 環境ホルモンを長期間身体に摂取するとよくないと言われているのに、歯の詰め物は問題にされない。環境ホルモンを含む物質がいつも口の中にあり、ものを噛むたび強い力が加えられるほうが問題にされるべきではないでしょうか。良心的な歯医者は、(ほとんどの歯医者がそうなのですが)保険で使用することのできる金属の中にニッケルが入っていたとしても、それを選択することはないと思います。

 高ストレス社会の現在、歯を取り巻く環境は悪化していく一方です。甘いものが簡単に手に入る。ストレスで食いしばる。現代社会をうまく生き抜くために、噛み合わせの修復は必要かつ重要な問題です。そんな時、治療に使う材質として、安易に【白い詰め物】を選択することのないよう、気をつけていただきたいと思う今日この頃です。

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