(1)は、初診時の模型です。左下の奥歯がしみるという主訴で来院
されました。10何年も歯の治療を行った事がありません。
噛む力が強く 全体に渡って咬耗(噛んで摩り減った状態)がみら
れました。
歯の他に気になる身体の症状をお聞きすると、腰痛がひどく
数件 整形外科を回ったが なかなか痛みが取れない状態に
あると言われました。 筋反射テストでリーディングしたところ、腰痛も咬耗による低位咬
合が原因の1つである事が分り、すぐに治療を開始しました。 治療する順番と咬合は、筋反射テストで聞きながら治して行きました。
先ず初めは、主訴の左下7番ではなく、左下4・5・6番からでした。
左下の5番が欠損で、4番が後方に 6番が前方に傾斜していた為、
4番を大きく作って隙間を詰められていました。筋反射テストで、ブリッ
ジの形にするのがベストと分ったのでブリッジにし、それから左下7番
の治療に移りました。
以降、右下の臼歯、上顎の臼歯、それから前歯部へと進んで行きまし
た。また、筋反射テストによって出てきた事なのですが、咬合が非常に
不安定な為 型取りから被せるまでの期間も身体の限界期間内に装
着するようにしました。左下7番もしみる事無く そして、治療終了に。 治療後、噛み合わせから来る腰痛はかなり改善され、腰に痛み止め
の注射をする事はなくなったそうです。 |